家づくりは、どこの工務店やハウスメーカーに任せるかによって仕上がりや満足度は大きく変わります。いろいろ調べてみると、いつもあの工務店が選ばれている、知人もあそこの工務店で建てていた、ということに気付きませんか？

家づくりでいつも選ばれている工務店には、選ばれるだけの理由がたくさんあります。今回は、なぜあの工務店がいつも選ばれるのか、その理由をまとめました。

コラムのポイント
・工務店は、地域密着型で自由度の高い家づくりをすることができます。
・工務店は、価格面や地域密着型、アフターケア、後のリフォーム対応、設計から施工までの一貫性などの理由で選ばれています。
・これからの家づくりは、地域の特性を知り活かすことができる、工務店とともに進めていきましょう。

 

工務店とハウスメーカーの違い

そもそも、工務店とハウスメーカーは何が違うの？と疑問に思っている方もいらっしゃると思います。まずは、その違いを理解しましょう。

ハウスメーカーは、全国に支社や支店など営業拠点を置いています。そしてその営業拠点の住宅展示場で、主にモデルハウスを公開しています。

モデルハウスなどの住宅商品には２種類があり、自由に間取りを決めることができる『自由設計型』、用意されている間取りパターンや標準仕様の設備の中から選ぶ『企画型』、とあります。

自由設計とはいえ、幾つかのパターンの間取りに変更を加えていくものなので、全てを自由に選べるわけではなく標準仕様の中から選ぶようになっています。

標準仕様ではない間取りや設備を導入してしまうと、不具合が起きた時に原因の追及が難しく、保証やメンテナンスが難しくなってしまいます。そうするとせっかく確立されている建てたあとの保証制度やメンテナンス体制を活かすことができません。そのため、プランに制約があるのです。

ハウスメーカーの多くは定期点検や保証などを制度化しており、建築時の担当者と変わっても対応してもらえます。

工期は約3.5カ月です。建築資材の加工は現場ではなく工場で行うため、手に入りやすく建築部材の精度は高くなります。仕上がりも均一になるのが魅力でもあります。

工務店は、地域密着型の小さな会社、社長も職人として腕をふるっている、というイメージを持つ方も多いのかもしれません。しかし最近の工務店は様々なスタイルで経営をしており、かつてのイメージは覆されるものとなっています。

かつてのように少人数小規模で、地域密着型で施工を行う工務店はもちろんたくさんあります。

それ以外には、コンビニのようにフランチャイズ加盟店として施工する工務店もあります。ここは開発や指導された工法や規格を使って、各地域の工務店が施工を行うというスタイルをとっています。技術や経営、最近の顧客ニーズなどを共有できるため、多くのメリットがあるため導入しているところも少なくありません。

他にも、まるでハウスメーカーのようにモデルハウスや住宅展示場を設け、積極的に営業を行う工務店もあります。ここは地域密着型でありながら、自社ブランドを展開し、広範囲にわたって施工を行っています。このように、様々なスタイルの工務店があります。

工務店は小規模な会社が多いため、施工エリアは同一市内や県内、近隣の県など地域密着型です。そのため、地域の人々とより密着し、地域の特徴を捉えた家づくりをすることができます。家づくりの自由度は高く、間取りや外観、導入する設備などは一緒に考え、施主の希望をより実現することができます。

腕に自信のある職人が手がけていることも多く、確かな品質です。工期はハウスメーカーに比べると約4カ月～4.5カ月とやや長くなりますが、これは規格化された材料を使っているわけではなく、現場で資材を加工し、職人の人数にも限りがあるからです。

家づくりが終わった後、もしも不具合があった場合でも、地域密着型なのですぐに駆けつけてもらえます。ただ、忙しい時期は対応に時間がかかるなどすぐに対応できない場合もあります。

工務店が選ばれる理由

では、なぜあの工務店がいつも選ばれているのでしょうか。

工務店で家を建てると、ハウスメーカーよりも価格を抑えて建てることができます。

工務店の場合、モデルハウスや住宅展示場を持たないため、維持管理費用、人件費がかかりません。また、集客のためのテレビCMや雑誌、チラシなどで有名人を使った宣伝をしないため、ハウスメーカーほど莫大な広告宣伝費がかかりません。

家づくりに関する調査や研究開発もなく、規模も抑えて経営をしているので価格を抑えることができるのです。

ハウスメーカーの場合、家づくりでお世話になった担当が転勤してしまった、ということは多々あります。しかし工務店は、大きな転勤や移動がないため、安心して頼り続けることができます。築き上げた信頼関係をもとに、些細なことでも相談できるのです。

また、同じ地域に住んでいるので、地域の特性を活かした家づくりができるだけでなく、好きな土地のことをよく知ってくれているというのが何よりも安心感に繋がります。

工務店は、すぐに連絡がつくのが強みです。ちょっとした家の不具合の問い合わせ、調整にもすぐに対応することができます。また、自分たちで施工したものなので、何をどう施工したかを把握した上で対応することができます。常に柔軟な対応ができ、手厚いアフターケアをしてもらえることで、お互いに信頼関係を築き上げることができます。

地元で長年続けてきた責任、信頼関係、スピーディーな対応は工務店ならではの魅力だからこそ、選ばれるのです。

家を建てて十数年後、老朽化が進んできたし、ライフスタイル、家族の人数も変わってきたのでいざリフォームを！となった時でも安心して任せられます。建ててもらった家なので、どこにどんな柱が使われていて、どんな間取りになら変更できる、ということがあらかじめわかるからです。

１から10まで説明して段取りをして…という過程を少しでも減らすことができるのは、変化に対するストレスを少しでも抑えることができます。

設計だけやって施工は別会社に丸投げ、ということはなく、一貫して家づくりに取り組んでもらえます。心を込めて造ってもらえているという安心感が、家づくりをもっと楽しくします。造り手の顔が見えるというのは、大切な家を大事にし続けるためには必要です。

信頼関係を築いてこれからの家づくりを

家造りに求める基準は、家族によって考え方も重視しているポイントも様々です。しかし、信頼できる人に家づくりを任せたい、理想を詰め込んだ間取りにしたい、コストを抑えたい、などを重視している方は、やはり工務店を選んでいます。

これからの家づくり、ご自身やご家族の理想をまとめながら工務店と進めていきましょう。

北伸建築設計事務所のコストダウンを兼ね備えた木造住宅は、加工技術・知識・手入れを熟知した地域材を使用しています。木をよく知っている確かな職人技術で、地域工務店ならではの家づくりは予算・状況に応じて、松・桧・杉等のそれぞれの地域材を選べます。
そして断熱性や調湿性に優れた木造住宅は、コストも抑えられ設計の自由度が高く、将来のリフォームに備えた家づくりが可能です。

これからの家づくりに関するご質問、ご相談はお気軽にお問い合わせください。