家づくりのご提案
施工事例
家づくりの豆知識
2024/01/15
平屋にロフトを取り入れることは、空間の有効活用やデザインの可能性を広げる素晴らしいアイデアです。
ですが、ロフトには建築制限があり、子供部屋やワークスペースなど居室のように使うには設計時には、ロフトのメリット・デメリットを熟知し、工夫を加える必要があります。
今回は、ロフトの建築制限に関することや、ロフトのメリット・デメリットをご紹介し、事例を通じて設計時のポイントをご紹介します。
コラムのポイント
目次 [閉じる]
ロフトが建築基準法上では『小屋裏物置』に該当し、収納に限定される特性があります。
この空間は小屋裏や軒下などの余剰スペースを有効活用するものであり、床面積への算入や「階」としての認識はされません。
参考:山梨県建築基準法運用基準
なお、建築基準法上では”収納”に限定されていますが、スペースを有効活用する方法として子供部屋やワークスペース、寝室に代用される場合が増えています。
しかし、ロフトはあくまで”収納”のためのスペースです。
有効活用するためには、法上の制限を守りつつ、設計することが大切です。
ロフトは、天井高は1.4mまで、広さは下の階の床面積の2分の1未満と建築基準法で定められています。
つまり、制限を超えた場合「階」とみなされます。2階建て・3階建に該当してしまい、床面積に算入されますので注意が必要です。
ちなみに床面積に算入されると、建物の固定資産税の対象となります。
ロフトに窓を設置することは可能です。
しかし採光のために大きな窓を設置することができません。
基準法上では”収納”スペースとして適切な窓と定められているからです。
ロフトに上がるための階段においては、折りたたみタイプの階段、ハシゴに限定されていません。
自治体によっては、「局部的な階段」として固定階段を設置することができます。
設計時には自治体基準に則って、デザイン・設計を進めていかなければいけませんので、基準を熟知した地元工務店に依頼することが大切です。
ロフトのある平屋を建てる際には、設計士など工務店にデザイン・設計を依頼します。
提案されたデザインを受け入れるのではなく、施工主としてメリット・デメリットを把握しておき、法規制を守り、本当に快適かつ理想の家が建つのか検証することも重要です。
【ロフトのメリット】
平屋の魅力は、コンパクトで機能的な家である一方で、部屋や収納が不足しがちです。
ですが、『ロフト』のおかけで、余剰スペースができ、”収納”スペースや部屋の代用としてフリースペースを設け、活用することが可能です。
また『ロフト』を設けることで、天井でふさがってしまう場所が開けた空間となります。例えばリビングが、一部吹き抜けの開放的な部屋とすることができます。
また建築基準法上で、『ロフト』は床面積に算入されないと定められているため、固定資産税の対象となる建物の床面積に含まれません。
つまり同じ広さの2階を設けるよりも税が少ないことが期待できるでしょう。
【ロフトのデメリット】
上記でご紹介したデメリットをカバーし、快適に暮らすためアイデアをご紹介します。
暗くなりやすい
基準上、大きな窓や、リビングなどの居室として必要な採光を取り入れることができませんので、ロフトスペースが暗くなりやすいです。
少しでも明るくするアイデアは、小さな窓を2つ以上設置したり、壁や床の色を明るい色にしたり、できるだけ明るい照明を取り付けることです。
ただし、”収納”スペースである『ロフト』ではコンセントを1カ所しか取り付けられませんので、注意しましょう。
暑くなりやすい
ロフトは、屋根の下の空間を使うため、暑くなりやすいです。またロフトスペースを明るくするために天窓を取り付けると、さらに熱がこもってしまいがちです。
暑くなりにくくする方法・アイデアは、屋根の断熱材やトリプルガラスの窓ガラスにするなど断熱性能を高めることです。
また窓を設置するなら、軒下に設置するなど、直射日光が入らないようにすることも有効です。
掃除がしにくい
近年はコードレス掃除機を利用されるご家庭が増えていますので、掃除機をかける際にコードが届かないといった理由で困ることは少ないかと思いますが、階段の上り下りをしなければいけませんので、地味に面倒です。
まず上り下りの面倒を解消するなら、安定した固定階段を設置しましょう。
また掃除機を持って上り下りすることが大変であれば、ほうきで掃くなど電化製品に頼らない掃除方法を取り入れてはいかがでしょうか。
天井が低い
『ロフト』の高さは1.4mまでと制限があります。
つまり大人一人が直立する高さとしては、低すぎる可能性があります。
少しでも高さを出すだめに屋根を片流れ屋根にし、傾斜を利用し、ロフト内の高さを演出することが一般的です。
ですが、中央付近に高さが生まれるため三角屋根もおすすめです。
コンセントやテレビに制限がかかる
あくまで『物置』である『ロフト』は、基本的にコンセントは1つしかありません。また、テレビのアンテナ端子も取り付けられません。
最近では、チューナーレスタイプのテレビが増えており、そのためアンテナ端子の問題は解決できますね。
ただし、テレビを設置したり、PCを置いたりする場合はコンセントが必要です。
また、照明器具にも電源が必要な場合があります。したがって、コンセントを必要とするモノには限りがあります。
メリット・デメリットを把握し、設計する場合、『平屋×ロフト』の実績がある工務店に依頼することを念頭に置いて、工務店を探してくださいね。
ロフトのメリット・デメリットをお伝えしましたが、実際にロフトのある家で暮らすことを考えるなら、事例を参考にし、ご家庭のライフスタイルに合っているか検証しましょう。
ロフトスペースです。
ロフトスペースにつづく階段もぜひご覧ください。
固定階段を設けています。
ハシゴではありませんので、毎日の上り下りの際には、出し入れの手間もなく、安全に移動できます。
一部分をロフトスペースを設けたため、平屋の横一直線の外観にアクセントが加わっていますよね。
内装も見てみましょう。
自然素材に囲まれて、とても心地いい雰囲気が漂っています。
このリビング上のロフトスペースから眺める景色にドキドキしますよ!
▶︎その他詳しい間取りは【季節のうつろい一眺の家 (長期優良住宅)】へ
別荘として建てられた住宅です。
生活感が感じられにくいかもしれませんが、ロフトスペースが秘密基地のようなワクワク・ドキドキ感が感じれませんか。
あえて何も置かないスペースにすることで、気分やタイミングに合わせて自由な使い方ができます。
コンパクトで機能的な暮らしを実現することができる平屋は、コンパクトさゆえに、部屋が足りない・収納が足りないといった葛藤があります。
しかしロフトをつくることで、空間を無駄にせず、より機能的な住宅となり、平屋で足りない部分を補うことが可能です。
ただし、ロフトはあくまで”収納”のためのスペースのため、ご紹介したアイデアを組み入れるなど行い、ロフトの使い方を広げることがポイントです。
ロフトを含め、快適で満足度の高い家づくりを実現するために、お気軽にご相談ください。
HOKUSHIN(北伸建設株式会社)は、地元山梨県北杜市を中心に、約40年、「子育て世代でも手の届く家づくり」をコンセプトを基本に、自然素材のものを使い、極力化学物質を使わないようにしています。
木のぬくもりを感じる家、3つのモデルホーム「雨楽な家」「雨楽な家ZEH」「パッシッブデザインの家」を軸に新築・リフォーム事業を展開しています。
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