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家づくりの豆知識
2025/04/25
「リビング階段のある家、憧れるけど実際はどうなんだろう?」
新築住宅を検討されている方は、おしゃれな空間演出と家族のコミュニケーション促進効果から、リビング階段に魅力を感じているかもしれません。
ですが、一方で「リビング階段は寒い」「音が気になる」といった声も耳にするのではないでしょうか。
今回は、リビング階段のメリット・デメリットを具体的に解説するとともに、後悔しないための対策方法や成功事例を紹ご紹介します。
これからリビング階段を採用するかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
目次 [閉じる]
リビング階段とは、リビング空間と階段を一体化させた設計のことです。
一般的な玄関ホールに階段がある間取りと比べて、開放感があり、家族のコミュニケーションを促進しやすいという特徴があります。
またリビング階段は、空間の広がりを感じさせる開放的なデザイン性に加え、リビングと2階をつなぐことで家族のコミュニケーションを自然と促進する効果も期待できます。
そのため、新築・注文住宅でリビング階段を設けるスタイルを希望される方が増えているのです。
リビング階段は、おしゃれな空間を実現できる反面、いくつかのデメリットも存在します。
またリビング階段のデメリットを十分に理解していないまま、デザイン性にひかれて採用し、後悔してしまうことがあります。
ブログなどで見受けられる、よくある後悔とその理由をご紹介します。
リビング階段は、開放感やデザイン性に優れる一方で、冬の寒さに悩まされることもあります。
特に、空気の流れがコントロールしづらくなることで、リビングの温度環境に影響が出るケースが見られます。
リビング階段で起こりやすい寒さに関する問題には、次のような場面です。
・リビングから暖めた空気が階段を通じて2階へ逃げてしまう
・2階から冷えた空気がリビングに降りてきて、室温が下がる
・階段周辺の温度差が大きくなり、体調管理が難しくなる
リビング階段の寒さ対策には、さまざまな工夫が考えられます。
まずは、室温を安定させやすい環境を整えることが基本です。壁・屋根・床に高性能の断熱材を使用し、家全体の断熱性を高めましょう。
加えて、断熱性能の高い窓やドアを採用することや、自然素材を取り入れて室温の変化を緩やかにする工夫も効果的です。
階段とリビングの間に扉を設けることで、暖かい空気が上階へ逃げるのを防ぎ、リビング内の温度低下を抑えられます。
また、可動式の間仕切りを設置して、時間帯や季節に応じて空間を仕切る方法も効果的です。状況に応じて開閉できるため、リビングの暖かさを効率よく守れます。
シーリングファンを設置すると、天井付近にたまった暖気をリビング全体に循環させやすくなります。
空気を均一に動かすことで、階段から冷気が降りてくる現象を緩和できる場合もあります。
また、エアコンの位置にも工夫を加えることで、暖気の流れを効果的にコントロールでき、室温のムラを減らすことが可能です。
リビング階段は、家族のコミュニケーションを取りやすくする一方で、音の問題に悩まされるケースも見受けられます。
特に、階段がリビングと直結していることで、生活音が思った以上に響きやすくなることがあります。
リビング階段で起こりやすい音に関する問題には、以下の通りです。
・リビングの声やテレビの音が階段を通じて2階に響く
・階段の昇り降りの音が気になって、落ち着かないと感じることがある
状況が積み重なり、「もっと静かな空間が良かった」と感じてしまうのです。
リビング階段で音の問題を軽減するためには、いくつかの工夫を取り入れることが効果的です。
例えば、階段とリビングの間に扉を設置することで、音の通り道を遮る方法があります。
また、階段そのものに吸音効果の高い素材を使う、リビングにラグやカーテンなどの柔らかい素材を取り入れるなど、音を吸収する工夫も有効です。
さらに、階段周りの壁をしっかりと設ける「半独立型階段」のような設計にすることで、音の伝わり方を大きく変えられます。
リビング階段を採用する場合でも、階段の配置や周囲の間取りを工夫することで、音が直接個室に届きにくくなります。
例えば、階段をリビングの中心から少し離して設けたり、2階の個室とは階段ホールを挟んだりして距離を取る方法があります。
リビング階段を設けた場合、リビングと2階が空間的につながるため、料理や生活臭が2階まで広がりやすくなります。
キッチンとリビングの距離が近い間取りでは特に、調理中のにおいが階段を通じて2階の個室にまで届くケースも見受けられます。
リビング階段で起こりやすい、においに関する問題には、以下の通りです。
・揚げ物や焼き魚など強いにおいが寝室や子ども部屋に残る
・生活臭がこもり、2階の空気環境に悪影響を及ぼす
・窓開けや換気だけでは十分に解消できないことがある
匂い対策については、換気計画を工夫することや、キッチンの換気扇性能を高めることなどが効果的です。
リビング階段は家族のコミュニケーションが取りやすい一方で、使い方によってはプライバシーが保ちにくいことがあります。
特に思春期を迎えたお子様にとって、家族の目を気にせずに部屋へ行き来できないことが、はがゆさを感じることもあります。
リビング階段のメリットだけでなく、プライバシー面での影響も考慮して計画することが重要です。
リビング階段を採用する場合でも、リビング内の視線をコントロールするレイアウトにすることで、プライバシーに配慮した設計が可能です。
例えば、階段の位置をリビングの奥に配置し、目立たないようにする方法があります。
リビング階段の入り口に扉を設けることで、リビングと階段の空間を緩やかに区切れます。
生活のシーンによって空間を切り替えられるため、ご家族のストレスを減らしやすくなります。
リビング階段は空間を有効活用できる反面、後から「玄関ホール階段のほうがよかった」と感じるケースもあります。
特に音や視線、冷暖房効率といった実用面での課題が顕在化したときに、玄関ホール階段の独立性の高さにメリットを感じる人も少なくありません。
階段を玄関側に配置し、リビングから見える位置でを上下階を行き来できるようにすると、ホール階段に近い動線となります。
独立した階段は、来客時や子どもの思春期にもストレスの少ない暮らしが実現可能です。
玄関のすぐ近くに来客専用のスペースを設けることで、プライバシーを保ちながら来客を迎えられます。
お客様が家のプライベートエリアに入ることを避けられ、ご家族の生活空間を守ることがもできるのです。
来客スペースを明確に分けることで、リビング階段を設けても、生活空間の独立性も保てます。
リビング階段には暮らしをより豊かにする魅力がたくさんあります。
設計時にポイントを押さえれば、実用性とデザイン性を両立させた空間づくりが可能です。
リビングを通って階段を上り下りすることで、家族同士が顔を合わせる機会が自然と増えます。
ちょっとした挨拶や会話が日常的に生まれやすくなり、家族のつながりを深めるきっかけにもなります。
階段をスケルトンタイプにすることで、リビングに抜け感や開放感が生まれます。
インテリアの一部として、階段のデザインにもこだわると、よりおしゃれな印象を与えることも可能です。
リビング階段の良さを最大限に引き出すためには、あらかじめ暮らし方をイメージした設計が重要です。
動線、断熱、プライバシー確保など、メリットだけでなくデメリットへの備えも意識して計画することが求められます。
リビング階段と吹き抜けをあわせて設けると、空間が大きくつながり、より開放感のあるインテリアが実現しやすいです。
一方で、空気や音がさらに上下階に広がりやすくなるため、寒さや音、においといった問題の影響が大きくなる傾向があります。
また、吹き抜けのないリビング階段を選んだ場合でも、階段の構造や位置によっては寒さなどの課題が生じることがあります。
階段のまわりに間仕切り壁や扉を設け、空間のつながり方を調整することで対策が可能です。
デザイン性だけでなく、暮らしやすさや室内環境への影響もふまえて、吹き抜けの有無や階段のかたちを検討することが、後悔を防ぐためのポイントです。
リビング階段には、家族のコミュニケーションを促したり、開放的な空間を演出できたりと、たくさんの魅力があります。
一方で、寒さ、音漏れ、匂いの広がりといった注意点も存在し、十分な対策を行わないと後悔につながる可能性もあります。
そのためリビング階段を採用する際は、ライフスタイルに合わせた断熱・防音・換気計画を意識しながら、デザインと実用性のバランスをとることがポイントです。
メリット・デメリットを正しく理解し、ライフスタイルに合った家づくりを目指しましょう。
HOKUSHIN(北伸建設株式会社)は、地元山梨県北杜市を中心に、約40年、「子育て世代でも手の届く家づくり」をコンセプトを基本に、自然素材のものを使い、極力化学物質を使わないようにしています。
子育て世帯が手の届く価格で、快適に過ごせる木のぬくもりを感じる家、3つのモデルホーム「雨楽な家」「雨楽な家ZEH」「パッシッブデザインの家」を軸に新築事業を展開中です。
また薪ストーブのある、ウッドデッキのある家と自然が近くにある暮らしをご提案しています。
ぜひ施工事例もご覧いただき、ご相談ください。