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2025/06/10
広々としたリビングで快適に過ごしたいですよね。
理想のリビングで快適に過ごすためにはエアコンの設置場所は重要です。
今回は、新築のリビングでエアコンの設置場所を決める際に後悔しないための具体的なポイントと、快適な室内環境と省エネを両立させるための秘訣を、分かりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、日々の暮らしがより快適になるように、最適なエアコンの設置場所を見つけてください。
コラムのポイント
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新築の家づくりでは、エアコンの設置場所を初期段階で計画することが非常に重要です。
なぜなら、一度設置してしまうと、その後の変更が難しい上に、住まい全体の快適性や光熱費に大きく影響するからです。
リビングのエアコンを設置する上で、押さえておきたい基本的な考え方をご紹介します。
リビングのエアコンの設置は、部屋全体への空調の効率と、日々の使いやすさの両方を考慮することが理想的です。
特に、暖気や冷気の特性を理解し、部屋の形状に合わせた位置を選ぶことが重要になります。
リビングのエアコンは、部屋の「短辺」側に設置することが、空調効率を高める上で基本的な考え方です。
エアコンから吹き出す気流は、一般的に扇形に広がります。
部屋の短い辺にエアコンを設置すると、対角線上の最も遠い位置まで気流が届きやすくなります。
そのため、部屋全体を均一に空調しやすくなり、冷暖房のムラが減り、快適性が向上するのです。無駄な運転が抑えられ、省エネにも繋がります。
エアコンの室内機と室外機は、冷媒ガスが通る配管で繋がっています。この配管の距離は、エアコンの効率と設置費用に大きく影響します。
室内機と室外機の距離が短ければ短いほど、冷媒ガスの経路が短くなり、熱損失が少なくなるからです。
また、エアコン本来の性能を最大限に引き出し、より効率的に冷暖房を行うことが可能になり、配管工事の費用も抑えられる傾向にあります。
つまり、エアコンの設置場所を検討する際は、室内機と室外機の位置関係をセットで考えることが重要です。
リビングの形は様々であり、形状によってエアコンの最適な設置場所も変わってきます。リビングの形に合わせたエアコンの位置選びのポイントを詳しく見ていきましょう。
それぞれのリビングで、どのようにエアコンの気流を活かし、快適な空間をつくり出すかを解説します。
縦長リビングの場合、エアコンの位置は、部屋の長手方向に風を送る必要があるため、短い方の壁の中央、またはリビングの入口に近い方の短い壁に設置することがおすすめです。
エアコンから吹き出す気流が部屋の奥まで届きやすくなり、全体を効率良く冷暖房できます。
ただし縦長リビングでは、エアコンの気流が届きにくい場所がある場合があります。
その際は、エアコンと併用してサーキュレーターや扇風機を設置すると、空気を循環させ、温度ムラを解消し、より快適な空間をつくり出すことがポイントです。
横長リビングの場合、エアコンを短辺の中央に設置するか、あるいは長辺の壁に寄せて設置することが適しています。
エアコンの横方向への送風能力を最大限に活かし、部屋全体に風が行き渡るように計画することが重要です。
L字型リビングの場合、広さに適したパワーを有するエアコンでも、1台では部屋全体をカバーしきれない可能性があります。
2台のエアコンを設置することも視野に入れると、隅々まで快適な温度を保つことができます。
それぞれのエアコンが効率的に働くよう、ゾーン分けをして設置場所を検討しましょう。
吹き抜けリビングは開放感が大きいこと魅力的ですが、エアコンの設置に関して、より配慮が必要です。
吹き抜けのある空間では、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという空気の特性が顕著に現れます。
そのため、吹き抜けリビングでは、エアコンを高い位置に設置することが、下降する冷気が部屋全体に広がりやすく、冷暖房の効率を上げやすいためおすすめです。
ただし暖気を送る場合は、上昇する暖気が吹き抜け上部に溜まりやすいため、シーリングファン(インテリアファン)との併用が非常に効果的です。
シーリングファンで空気を循環させると、部屋全体の温度ムラを解消し、快適性を保ちながら、エアコンの効率を高められます。
リビングでのエアコンの設置場所に関する失敗はブログなどで多く見受けられます。
新築の家づくりで同じ過ちを繰り返さないためにも、よくある失敗事例とその対策を事前に知っておくことが重要です。
エアコンを設置する際に、家具の配置やカーテンレールの位置を考慮しないと、後から「しまった!」と後悔する失敗が発生することがあります。
例えば、ソファの真上にエアコンを設置してしまうと、風が直接体に当たって不快に感じる場合があります。
また、背の高い収納家具を置く予定の壁にエアコンを設置すると、家具がエアコンの送風を妨げ、空調効率が悪くなる可能性があるのです。
他にも、カーテンレールや窓枠との干渉もよくある失敗です。
というのもエアコンの室内機は、設置後にフィルター掃除などで前面パネルを開ける必要があります。
パネルの開閉時にカーテンレールや窓枠にぶつからないスペースを確保することが重要です。
さらに、ドアの開閉スペースも考慮し、ドアがエアコンにぶつかることがないように計画しましょう。
エアコンの設置場所を誤ると、エアコンの効きが悪くなり、結果として電気代が高くなる失敗につながることがあります。
以下のようなケースが該当します。
・部屋の広さに対してエアコンの能力が不足している
・過剰な能力のエアコンを設置してしまう
つまり適切な能力のエアコンを選ぶことは大前提なのです。
ですが、エアコンの効きが悪い、省エネなのに電気代が高くなってしまう原因には、設置場所も考えられます。
窓からの直射日光が当たる位置や、熱を発する家電製品の近くに設置すると、エアコンが常に部屋が暑いと感知し、過剰に運転してしまうことがあるのです。
また、エアコンの吸込口や吹出口の周りに十分なスペースがないと、空気がスムーズに循環せず、効率が低下します。
部屋の熱源や空気の流れを考慮した位置選びが欠かせません。
エアコンは定期的なフィルター掃除や内部洗浄など、メンテナンスが必要な家電製品です。
設置場所によっては、日々の掃除や専門業者による点検・清掃がしにくくなる失敗につながります。
例えば、高すぎる位置や、脚立を置くスペースがない場所に設置すると、手が届きにくく、メンテナンスが面倒になります。
また室内機の周辺には、フィルターを取り外したり、前面パネルを開けたりするためのスペースを確保することが必要です。
清潔に保たれるエアコンは、効率も良く、長持ちしますので、設置の際には、日々の掃除がしやすい位置かどうか、将来的なメンテナンスのしやすさも考慮して検討しましょう。
エアコンの設置には、室内機と室外機を繋ぐ配管を通すための穴を壁に開ける必要があります。
この配管穴の位置や、そもそも穴が開けられない構造上の問題で失敗するケースがあります。
例えば、筋交いや柱、梁などの構造材がある位置には穴を開けることができません。
建築後に配管穴が開けられない位置にエアコンを設置しようとすると、大幅な計画変更や追加費用が発生する可能性があります。
新築の一戸建ての場合でも、建物の強度を損なう恐れがある位置には設置できませんので、設計段階で工務店と綿密に打ち合わせを行い、配管ルートや穴開けの位置をしっかり計画しておくことが重要です。
エアコンを安全かつ効率的に設置するためには、いくつかの技術的な条件を満たす必要があります。
快適な暮らしを実現するために、室内機と室外機それぞれの設置場所に関する具体的な条件と、エアコンの効率をさらに高めるためのポイントを解説します。
エアコンの室内機を設置する際には、性能を最大限に引き出し、安全に使用するための条件があります。
・天井・壁との距離が50mm以上:室内機の上部や左右、吸込口や送風口を塞がれないため
・エアコン専用コンセントの近く:専用のコンセントへの接続が義務付けられているため
・ 配管穴より高い位置:室内機から出るドレン水(結露水)をスムーズに排出するため
・床から2.4m以内: 一般的な室内機の据付高さは1.8m~2.3mが目安のため
・火災報知機から1.5m以上離れている:火災報知機の誤作動を引き起こさないようにするため
室外機はエアコンの心臓部とも言える部分であり、設置場所も効率や寿命に大きく関わります。
・ 室外機の周辺に必要なスペースを確保する:前方や上方に障害物があると、熱交換が阻害され、効率が低下してしまうため
・雨や直射日光が当たりにくく、風通しがよい場所に設置する:直射日光が当たると、室外機自体が熱を持ち、冷房効率が低下してしまうため
・安定した場所:床置き、ベランダ置きなど振動や騒音を抑え、本体への負担を軽減させるため
エアコンの設置場所を最適化するだけでなく、日々のちょっとした工夫でエアコンの効率をさらに高め、快適性を向上させられます。
・サーキュレーターや扇風機を併用:冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まる性質があり、部屋の空気を循環させ、温度ムラを軽減させるため
・定期的なフィルター掃除:フィルターは、使用するにつれてホコリや汚れが溜まるため
サーキュレーターの使用やフィルター掃除は、エアコン本来の性能を維持し、省エネ効果を高めることが可能です。
【Q&Aコーナー】
Q. リビングエアコンの位置は、設計段階で決めるべきですか?
A. はい、新築の場合は特に重要です。配管やコンセントの位置も考慮し、建築前に工務店や設計士といったプロに相談しましょう。
Q. エアコンの能力は、部屋の広さだけで決めて良いですか?
A. 部屋の広さは重要な要素ですが、窓の大きさや向き、断熱性能、吹き抜けの有無なども考慮して選びましょう。専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
新築リビングにおけるエアコンの最適な位置について、部屋の形状別のアドバイスや、よくある失敗例とその対策、そして設置に関する技術的な条件まで、幅広く解説しました。
新築を計画する際には、エアコンの設置場所を初期段階でしっかりと検討することが、後悔のない家づくりと快適な暮らしを実現するために非常に重要です。
理想のリビングで快適な暮らしを実現するために、ぜひご相談ください。
HOKUSHIN(北伸建設株式会社)は、地元山梨県北杜市を中心に、約40年、「子育て世代でも手の届く家づくり」をコンセプトを基本に、自然素材のものを使い、極力化学物質を使わないようにしています。
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ぜひ施工事例もご覧いただき、ご相談ください。