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家づくりの豆知識
2020/09/08
「古民家」という言葉に厳密な定義はありませんが、ざっくりと建築年数が経過した家のことをいいます。国が制定する文化財登録制度においては、古民家は築50年以上ということになっています。一般的に想像する古民家は、茅葺屋根や草葺き屋根、日本瓦葺き屋根、土間や梁といった特徴を持ちます。伝統的な建築工法である木造軸組工法で建てられていることが多いのも特徴の一つ。築年数が50年以上経っているからといって全ての家が古民家に当てはまるわけではないので判断は難しいところです。
古民家とは建てられてから50年以上の家の中でも、伝統的な工法や素材が使われている家のことをいいます。古民家にはさまざまなメリットがあるため、田舎での古民家暮らしにあこがれている人はぜひチェックしてみてください。
一つ目のメリットとして、広々とした間取りがあげられます。部屋数も多いため、家族だけの空間と来客用の空間を分けることができるなど対応しやすい間取りになっています。逆に仕切られている襖を取り外すことで、空間を広く使えるなどさまざまな使い方ができます。田舎の古民家だと単純に敷地面積が広いことはもちろん、間取りによって得られる開放感が何といっても特徴的です。
古民家に住むメリットの2つ目は、落ち着く空間で過ごせるということ。都会で暮らしている人の中には、旅行で訪れた土地の旅館で古民家に初めて入ったという人もいるかもしれません。非日常の高揚感はありながらも、古民家風の旅館はくつろげる空間ですよね。もし古民家に引っ越したら毎日落ち着く空間でくつろげることでしょう。空間としての落ち着きもありますが、古民家は木でできていることが多いため、木の香りが落ち着くと感じる人も多いはず。都会の喧騒から離れて落ち着いた空間で過ごしたいと思う人は古民家がぴったりかもしれません。
古民家は木造なので、夏に涼しい点もメリット。茅葺屋根や瓦屋根にも熱を和らげる効果があり、庇が長いことや風通しの良い工法で作られていることも理由の一つです。夏に涼しく快適に過ごせるのはメリットですが、その分冬は寒く感じられることもあるため、古民家への移住を検討する場合は季節ごとに訪れてみることをおすすめします。
新築の住宅を購入するよりも費用が安いのも古民家のメリット。しかしそのままの状態で住めるとも限らないため、リフォームやリノベーションの費用も考慮した上で購入を決断しなければなりません。昔ながらの雰囲気やデザイン性を残しつつ、現在の暮らしに合わせて耐震補強を行ったり水回りの設備を新しくしたりするのが一般的です。古民家は購入費用が抑えられる代わりに、リフォームやリノベーションには費用がかかることを頭に入れておきましょう。
古民家にはさまざまなメリットがありますが、実際住むにあたってデメリットもあるためしっかり頭に入れておきたいものです。
購入費用の項目でもご紹介しましたが、水回りが古いことは古民家のデメリットだといえます。古民家は築50年以上の建物なので、現代の新しい家とは水回りの仕様が大きくことなります。例えばトイレは洋式ではなく和式、もっといえば水洗式じゃない可能性も。お風呂もユニットバスではなく在来工法のタイル張りなので冬に寒くお手入れも大変です。昔ながらの雰囲気などの古民家の良いところは残したままで、使い勝手が悪く感じられるような箇所はリフォームやリノベーションで新しくするのが一般的です。
古民家は夏に涼しいことをメリットとしてご紹介しましたが、開放感があるがゆえに冬に寒いことがデメリットとなります。夏と冬はどちらもエアコンを使うことが多いと思いますが、夏の冷房よりも冬の暖房の方が光熱費が高くなりがちなので注意が必要です。冬の寒さが気になる人は、断熱性を高める工事を行うことをおすすめします。
築50年以上が経過している古民家では、耐震性や耐久性に不安がある場合も。現在の耐震基準は1981年に改正されたものなので、それまでに建てられた家は現在の耐震基準を満たしていないことになります。1981年に改正された建築基準法を満たしている家は、震度5強程度の地震では軽度の損傷、震度6~7程度の地震でも倒壊は免れられる基準となっています。古民家に移住する場合は、水回りのリフォームだけではなく耐震基準を満たすような構造部分のリフォームも行わなければならないこともあることを頭に入れておきましょう。
古民家はセキュリティ面の不安がデメリットに感じられる人も多いかもしれません。マンションにはオートロックがあったり玄関のドアに二重ロックが付いていたりとセキュリティ面で安心な建物が多いですよね。戸建ての住宅でもセキュリティ面がしっかりした家がたくさんあります。しかし古民家では今の家のようにしっかりした鍵ではなく、また入り口が複数あったり窓が大きく開放的だったりという特徴があります。実際に住む場合には、セキュリティ面も考慮してリフォームやリノベーションを行うようにしましょう。
古民家に住もうと考えている人にとって、どこの地域で田舎暮らしをしようか悩んでしまいますよね。日本各地にさまざまな地域がありますが、都心から近くアクセスも良い山梨県での田舎暮らしをご提案します。県庁所在地である甲府市から都内までは、JRの特急を使えば1時間半、車で2時間で行くことができます。山梨県は東京都や神奈川県と隣接しており、首都圏の一つでありながら自然豊かな県という両側面を兼ね備えています。富士山のイメージが強いかもしれませんが、それだけではなくフルーツやワイン、歴史ある観光スポットなど魅力がたくさんある県です。
田舎暮らしをスタートするためには、まずは住みたい環境に合わせてエリアを決めます。内陸県である山梨県には海がありませんが、富士山のまわりにいくつかの湖があります。山や緑に囲まれたいのか、湖の近くに住みたいのか、都心へのアクセスが良い地域が良いのか、など条件を絞りながら決めてみましょう。住みたい地域が決まったら家の準備を進める必要がありますが、新築か空き家をリフォームするかによって進める工程が変わってきます。新築の場合は家を建てる場所、空き家リフォームの場合は空き家バンクに登録するなど、移住を決めたら早めに行動するようにしましょう。
山梨での田舎暮らしについてご紹介しましたが、北伸建設で行った古民家のリフォーム事例をご紹介します。古民家への移住を検討している人は、実際の事例を見ることでリフォームの参考になるはずです。
こちらは山梨県北杜市の古民家リフォーム事例です。古材の表情を活かしつつ生活しやすい空間にリフォームしました。古民家で気になる断熱性をアップさせるために断熱改修やサッシの入れ替えも行ったため気密性の高い家に仕上がっています。来客が多いとのことでしたので、大人数での食事をしやすいようにリビングを広く作っています。畳にも寿命があるため、新しい畳にすることで懐かしい雰囲気は残しながらも清潔感のある和室に。
山梨県北杜市で築50年の住宅を改装した事例です。補強や断熱材の充填、サッシや水回りなど全体的な改装を行ったので、一気に暮らしやすい空間になったと思います。完全な骨組みまでにすることなく、活かせる箇所は活かすことでコスト削減にも努めました。広々としたリビングで家族での時間を満喫できることでしょう。
山梨県北杜市のこちらの事例では、もともと土間だったスペースを移住空間に変えることで有効活用。土間は昔ながらの雰囲気を感じられる素敵な空間ですが自分たちの暮らし方に合ったスペースにすることで活かすという方法もあります。掘りごたつのようなテーブルは、家族の憩いの場となること間違いなしでしょう。
庫裡とは、お寺などの建物の伽藍の一つ。こちらの事例では庫裡の改修リフォームを行いました。もともとの雰囲気を残しながらも新しいすることで耐久性を高めています。
古民家とは築50年以上の家のことをいい、茅葺屋根や草葺き屋根、日本瓦葺き屋根、土間、梁といった日本ならではの雰囲気が特徴です。築年数が50年以上経っているからといって、全ての家が古民家に当てはまるわけではありませんが、古民家への移住を検討している人はメリットとデメリットを知っておきましょう。北伸建設では、山梨県での新築住宅の建築や古民家のリフォームなどを行っています。柱や梁、床板に無垢材を使用するなど天然素材にこだわっているため、木の温もりのある家に住みたいと考えている人はぜひお気軽にご相談ください。