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家づくりの豆知識
2022/01/25
お料理の次に手間暇がかかるのは、洗濯です。洗濯物が乾くまでの時間がかかりますが、洗濯物を室内に取り込み、収納するまでが洗濯であり、名もなき家事が多くありますね。
今、洗濯物を干す場所は、ベランダなどの外ではなく室内で、というニーズが高まり、新しい間取り、「ランドリールーム」が注目を集めています。
今回は、ランドリールームとは何か、ランドリールームをつくるメリットが何か、適切な広さ・間取りを考えていきます。
コラムのポイント
ランドリールームとは、洗う、干す、取り込む、畳む、しまうまでの洗濯の一連の作業をすべて行える空間のことです。
一連の作業を1箇所で行えることで、家事動線が楽になるメリットがあります。
脱衣所とセットに考えると、脱ぐ、カゴやバスケットに入れる、仕分けし、ネットに入れ、洗濯機へという流れもまとめて行うことができますので、さらに利便性が向上するでしょう。
注文住宅で、間取りの一つとして注目を集めているランドリーですが、なぜここまで注目されているのか、ご存知でしょうか。
理由は、洗濯物を室内干ししたいと考えている方が多いからです。
もちろん、天日干しの方が生乾きのリスクが少なく、しっかりと乾いてくれると分かっていることでしょう。では、なぜ室内干しを希望するのでしょうか。
洗濯物を干す際、用事や家事・育児が大変だったために、ついつい洗濯物を取り込む時間をあと伸ばしにしませんか。
もしくは、「もう、干したままにしちゃえ」なんてこともあるでしょう。
ランドリールームであれば、まず人様に見られることはありません。あまりいいとはいえませんが、干したまま一晩過ごしてもいいのです。
花粉症の方にとっては、できるだけ花粉が服につかないようにすることは、重要課題です。
ホームセンターなどで外干しができるように、干した洗濯物の上にかけるカバーが販売されていますが、手間がかかりますし、どこまでしっかり乾いてくれるのか不安にもなります。
また、干してすぐの段階で衣類用の除菌スプレーをかけ、取り込む前にも除菌スプレーを吹きかけると効果的ですが、手間ですし、除菌スプレーの消費も非常に多くなり、コストも少なからずかかります。
ランドリールームであれば、衣類に花粉がつくリスクは非常に軽減できます。
花粉の時期とも重なりますし、対策方法も同じようなものですが、せっかくきれいになった洗濯物に黄砂がつくなんて、イヤですよね。
室内干しであれば、黄砂がついてしまう心配は少なくなります。
洗濯は、朝行い、干しておきたいものですが、なかなか思うように行動することができないかと思います。
例えば、お子様が保育園や幼稚園児の場合、起こして、着替えさせて、連絡帳を書いて、必要なものを準備してと非常にバタバタします。
小中高生であっても、お弁当をつくることも多々ありますし、朝ごはんの支度もありますし、ご自身の支度も、時にはゴミ出しまで行わなければなりません。その他の家事を行う時間がほとんどないのです。
となれば、洗濯をする時間は夜になってしまいます。夜干しという方法もありますが、ランドリールームがあれば、1箇所で行うことができます。
今日の洗濯物を洗っている間に、前日の洗濯物を畳んで、引き出しなどに収納するまで、スムーズに行うことができるため、ストレス軽減になります。
通常は外で干す方も、雨天時ばかりは、外に干すことができません。
干す場所が確保されていたら、わざわざコインランドリーに行くこともありませんし、乾燥機の使用で、衣類が縮むリスクも少なくなります。
ランドリールームがあれば、いざというときに困らない、手間がかからないメリットがあります。
家事を行う方にとって、魅力的なランドリールームは設置したいところですね。
となると、次に気になるのは、どれぐらいの広さがあればいいのか、ではないでしょうか。
ズバリ、適切な広さは、2〜3畳分です。
限りのある家の大きさを考えると、広すぎす狭すぎないことが何より大切です。洗濯の一連の作業を行うためのちょうどいい広さが、2〜3畳分なのです。
おおよそ、家族4人分の洗濯物は約6kgとされており、6kg分を干そうとすると前後2列で並べて干すと考えると、2畳程度です。
ただし、つめて干してしまうと、乾きにくいため、間隔を空けて干すなら、3畳がおすすめです。
干す場合、10cm〜15cm間隔が、洗濯物が乾くためには必要です。
ランドリールーム、洗濯物を干す場所に適した場所を考えると、日当たりのよい場所だと思いませんか。日当たりのよい南側でなくても大丈夫です。
洗濯物が室内で乾く条件は、風通しです。日当たりを考えるのはその次です。
ちなみに、よく日が当たるカーテンレールに洗濯物をかける方がいますが、カーテンレールについた埃がついてしまったり、カーテンや窓にカビを生やす原因になることもありますので、注意しましょう。
(参考:LION 部屋干しのポイント)
先ほど、風通しのよさがランドリールームには大きなポイントとなるとお伝えしました。他のキッチンなどの間取りも含めて考えてみましょう。
ランドリールームは、洗うことから、収納するまで一連の作業を1箇所で行う場所ですので、洗濯に関する動線は非常に短くなっています。
しかし、洗濯は、料理をしながらすることも多いでしょう。
となると、キッチンとランドリールームは隣り合っている、もしくは、回遊できるように扉を含めて設置すると、より家事動線がコンパクトになります。
また、服を脱ぐ場所は、脱衣所の方が大半かと思いますので、脱衣所とランドリールームを兼用することも一つの方法です。
洗濯物を洗って、収納しますね。収納場所までランドリールームにある、もしくは隣接していると、まさにランドリールームを活かした間取りだといえます。
ですが、大きな収納場所をいくつも設置してしまうと、広いリビングや広いキッチンなど、広さがほしい場所の面積が足りなくなる可能性もあります。
かといって、ご家族が多い場合、多趣味な方の場合、大型収納は必要です。
最近人気のある、ファミリークローゼットも設置されたいと考えるかと思いますので、収納部分においては、ファミリークローゼットで兼用できるように、考えてもいいかと思います。
ランドリールームに隣接、または動線上に設置することがおすすめです。
特に小さなお子様がいる場合や介護をしている方がいる場合には注意が必要です。
ランドリールームは、洗濯の一連の作業がまとめて行えますので、一度ランドリールームに入ってしまうと、ランドリールーム内での滞在時間が長くなり、こもりがちになる可能性があります。
他に様子を見れる方がいればいいと思いますが、ワンオペの場合、難しいため、お子様の様子が見れるように、ベビーモニターの活用したり、お子様が過ごす場所を考えてみたり、工夫しましょう。
ランドリールームは非常に魅力的ですが、室内干しの環境さえあればよいのであれば、ランドリールームまでは必要ありません。
脱衣所内に物干し竿がかかるように設置しておく、お風呂場で干す方法もあります。
2畳程度であれば、小さなワーキングスペースだってつくることができますので、ご自身の生活で本当に必要なのか、よく検討しましょう。
ランドリールームは、家事を行う上で、非常に魅力的であり、ニーズが高いことは事実です。
ですが、こだわりを持って注文住宅で家を建てるのですから、ご自身の生活スタイルや、考え方、ご家族とよくご相談の上、検討されることをおすすめします。
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