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2026/08/25
長期優良住宅とZEHは、住宅性能が一定の基準を満たす住まいです。
どちらか一方を選ぶものではなく、両方の基準を満たす住まいも建てられます。
本記事では、長期優良住宅とZEHの違い、補助金と税制優遇、選び方の判断軸を解説します。
長く快適に暮らせる住まいを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
このコラムを読んだら分かること
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長期優良住宅とZEHは、それぞれ目的が異なる制度・基準です。
まずは、それぞれが何を目的としているのかを整理しましょう。
長期優良住宅は、建てた住まいを長期にわたり良好な状態で使うための認定制度です。
国土交通省の認定基準では、構造や設備の長期性能、省エネ性能、住宅の面積、居住環境への配慮、維持保全計画、災害対策への配慮などが求められます。
〈参考〉国土交通省 長期優良住宅のページ
着目しているのは「住まいがどれだけ長く使えるか」という耐久性と維持管理のしやすさです。
認定を受けた後も、計画に沿った点検や記録の保存が必要になります。
建てて終わりではなく、住み続けるあいだ管理を続ける制度だと理解しておきましょう。
ZEHは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。
住まいで使うエネルギーから、太陽光発電などでつくるエネルギーを差し引き、年間の収支をゼロに近づける住宅を指します。
実現するために必要なのが、断熱・省エネ・創エネの3つの要素です。
断熱性能を高めて使うエネルギーを減らし、高効率な設備で消費を抑え、太陽光発電などでエネルギーをつくります。
つまり、着目しているのはエネルギーの収支であり、住まいの寿命ではありません。

目指すべき住宅水準を選ぶ前に、長期優良住宅とZEHのメリット・デメリットを確認しておきましょう。
期優良住宅の大きなメリットは、住宅ローン控除や登録免許税、不動産取得税、固定資産税などで優遇を受けられる点です。
また、耐震性や劣化対策、省エネ性など一定の基準を満たした住宅として認定されるため、住宅性能を客観的に示せることもメリットです。
一方で、認定基準を満たすために建築費や申請費用が増えるというデメリットがあります。
さらに、認定後は維持保全計画に沿った点検や記録の保存が必要になるため、建築時だけでなく、入居後の管理まで含めて検討することが大切です。
ZEHのメリットは、光熱費を抑えやすく、室内の温度環境が安定しやすい点です。
断熱性能が高いため、冷暖房の効率が上がり、部屋ごとの温度差も小さくなります。
デメリットとしては、太陽光発電などの設備費用がかかり、設備のメンテナンス費用も発生することが挙げられます。
太陽光発電のパワーコンディショナや蓄電池は、一般的に、一定期間で交換が必要になる機器です。
初期費用と将来の交換費用を含めて、光熱費の削減分と比較して経済性を判断することが大切です。
ZEH基準を満たすうえで重要な断熱性能の等級や断熱材の考え方について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

長期優良住宅の認定を受けると、補助金と税の特例の両方を受けられます。
2026年度の新築向け補助制度は、「みらいエコ住宅2026事業」という名称で実施されています。
長期優良住宅の補助額は、省エネ基準の地域区分によって変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額(地域1〜4) | 80万円/戸 |
| 補助額(地域5〜8) | 75万円/戸 |
| 対象世帯 | 子育て世帯または若者夫婦世帯 |
| 古家の除却加算 | 20万円(複数戸を除却した場合も上限20万円) |
| 交付申請の期限 | 2026年12月31日 |
子育て世帯は2026年4月1日時点で18歳未満の子がいる世帯、若者夫婦世帯は同じ時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯を指します。
どちらにも当てはまらない場合は、世帯要件のないGX志向型住宅の区分もあわせて検討してください。
GX志向型住宅とは、ZEH基準を大きく上回る、極めて高い断熱性能と省エネ・創エネ性能を備えた脱炭素志向型の住宅です。
表にある地域区分は、省エネ基準で全国を1から8に分けたもので、数字が小さいほど寒冷な地域を示します。
山梨県北杜市は3地域から5地域まで、地区によって区分が分かれています。
旧小淵沢町は3地域、旧明野村・旧須玉町・旧高根町・旧長坂町・旧大泉村・旧白州町は4地域で、いずれも補助額が高い区分「地域1〜4」です。
旧武川村は5地域にあたり、「地域5〜8」の補助額が適用される点に注意が必要です。
正確な区分は住所によって異なるため、計画時に住宅会社へ確認しておきましょう。
登録免許税、不動産取得税、固定資産税は、一定の要件を満たす一般住宅にも軽減措置があります。
長期優良住宅の認定を受けると、登録免許税の税率がさらに引き下げられるほか、不動産取得税の控除額が増え、固定資産税の減額期間も延長されます。
つまり、認定がなければ軽減を受けられないのではなく、長期優良住宅では一般住宅よりも手厚い優遇を受けられる点が特徴です。
| 税目 | 長期優良住宅の扱い |
|---|---|
| 住宅ローン減税 | 借入限度額4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)、控除期間13年 |
| 登録免許税 | 保存登記0.15%→0.1%、移転登記(戸建て)0.3%→0.2% |
| 不動産取得税 | 課税標準からの控除額が1,200万円→1,300万円 |
| 固定資産税 | 2分の1に減額される期間が戸建てで3年間→5年間 |
〈参考〉国土交通省 長期優良住宅のページ
住宅ローン減税の控除率は0.7%で、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合は最大455万円が控除されます。
登録免許税、不動産取得税、固定資産税の3つは、認定を受けた住宅に限って適用される特例です。
適用期限は税目ごとに異なるため、契約前に最新の内容を確認しておきましょう。

ここで注意したいのが、「ZEH」と補助制度で使われる「ZEH水準住宅」は同じものではないことです。
ZEHは、断熱・省エネ性能を高めたうえで再生可能エネルギーを導入し、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指す住宅です。
一方、「みらいエコ住宅2026事業」で補助対象となるZEH水準住宅は、断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上を満たす住宅を指します。
太陽光発電などの創エネ設備は必須ではありません。
そのため、補助制度を検討する際は、「ZEH」と「ZEH水準住宅」を分けて考えることが大切です。
「みらいエコ住宅2026事業」におけるZEH水準住宅の補助額は、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額(地域1〜4) | 40万円/戸 |
| 補助額(地域5〜8) | 35万円/戸 |
| 対象世帯 | 子育て世帯または若者夫婦世帯 |
| 古家の除却加算 | なし |
| 交付申請の期限 | 2026年9月30日 |
注意したいのは、交付申請の期限が他の区分より3か月早い点です。
GX志向型住宅と長期優良住宅が2026年12月31日までであるのに対し、ZEH水準住宅は2026年9月30日で締め切られます。
なお、補助制度上のZEH水準住宅は、断熱等性能等級5以上と、太陽光発電などの再生可能エネルギーによる削減分を除いた一次エネルギー消費量を、省エネ基準の基準値から20%以上削減することが要件です。
太陽光発電の設置までは求められておらず、創エネを備えたZEHとは区分の意味が異なります。
2026年に入居する新築住宅の場合、ZEH水準省エネ住宅の借入限度額は3,500万円、子育て世帯・若者夫婦世帯であれば4,500万円です。
〈参考〉国土交通省 住宅ローン減税
もう1つ押さえておきたいのが、ZEHやZEH水準住宅であることだけでは、認定長期優良住宅向けに設けられた登録免許税、不動産取得税、固定資産税の上乗せされた優遇措置は適用されない点です。
ただし、一定の要件を満たす一般住宅を対象とした登録免許税や不動産取得税、固定資産税の軽減措置まで受けられなくなるわけではありません。
ZEH水準の省エネ性能に加えて長期優良住宅の認定も取得すれば、省エネ性を高めながら、長期優良住宅向けのより手厚い税制優遇も受けられます。
補助金や税制優遇なども確認しながら家づくりを進めたい方は、北伸建設へお気軽にご相談ください。
お客様のご要望を丁寧に伺い、地域の気候や周辺環境にも配慮した住まいをご提案いたします。

ここでは、住宅性能を決める際の判断軸について詳しく解説します。
何十年も住み続けることや、次の世代へ引き継ぐことを重視するなら、長期優良住宅の性能を優先するのがおすすめです。
理由はシンプルで、耐震性と劣化対策、維持管理のしやすさが認定基準に含まれているためです。
また、税制優遇の対象が幅広く、長期にわたって恩恵を受けられる点も特徴になります。
2世代で暮らす住まいや、将来の売却を視野に入れる場合にも適した選択です。
認定を受けた住宅であることは、売却時に住宅性能を客観的に示す材料にもなります。
毎月の光熱費を抑えることを重視するなら、ZEHの性能を優先するのがおすすめです。
理由は、住宅の断熱性能を高めたうえで太陽光発電を設置することで、光熱費を抑えながら快適な暮らしを実現できるためです。
特に、寒暖差の大きい地域では、冷暖房にかかるエネルギーが多くなるため効果を実感しやすくなります。
また、在宅時間が長いご家庭や、電気自動車の充電を想定している場合も相性がよい選択です。
売電よりも自家消費を重視する場合は、大容量蓄電池の導入もあわせて検討しましょう。
停電時に電気を使えるという安心感も、導入する大きなメリットです。
長期優良住宅の認定を受けながら、ZEHの基準も満たす住まいは実現できます。
長期優良住宅では、断熱等性能等級5以上・一次エネルギー消費量等級6以上の省エネ性能が求められており、この部分はZEH水準住宅に求められる省エネ性能と同等の水準です。
そのうえで、太陽光発電などの創エネ設備を導入し、ZEHに必要なエネルギー収支の基準を満たせば、長期優良住宅とZEHの両方を目指せます。
ただし、両方の性能を満たしたからといって、「みらいエコ住宅2026事業」の長期優良住宅80万円とZEH水準住宅40万円を合算して受け取れるわけではありません。
同事業では住宅性能の区分ごとに補助額が設定されているため、1戸の住宅について長期優良住宅とZEH水準住宅の補助額を足し合わせる仕組みではありません。
補助金だけでなく、税制優遇や光熱費、将来の維持管理まで含めて、どの性能・認定を取得するかを検討しましょう。
補助額を重視するなら、GX志向型住宅という選択肢もあります。
GX志向型住宅とは、従来のZEH基準を大きく上回る、極めて高い断熱性能と省エネ・創エネ機能を備えた脱炭素志向型の先進的な住まいです。
みらいエコ住宅2026事業では最も高い補助額(基本:110万円/1~4地域:125万円)が設定されており、世帯要件もありません。
ただし、求められる基準が高くなる分、建築費も上がりやすくなります。
建築費の増加分と補助額を比較し、暮らしの快適性も含めて検討することが大切です。
住宅性能を高めて夏涼しい家を実現したい方は、以下の記事も参考にしてください。

最後に、長期優良住宅・ZEHに関するよくある質問に家づくりのプロの視点でお答えします。
ZEHの基準を満たすには、基本的には太陽光発電などの創エネ設備が必要になります。
エネルギー収支をゼロに近づけるには、使うエネルギーを減らすだけでなく、つくる仕組みが求められるためです。
ただし、都市部狭小地(北側斜線制限の対象となる用途地域で、敷地面積が一定未満かつ平屋を除く)や多雪地域では、設置が免除になるケースもあります。
補助金と税制優遇は、基本的には併用可能です。
たとえば、住宅の建築時に補助金を利用しながら、入居後に住宅ローン減税などの税制優遇を受けることも可能です。
ただし、制度ごとに対象となる住宅性能や入居時期などの条件が定められています。
利用を検討する際は、補助金と税制優遇それぞれの最新の適用要件を確認しましょう。
住宅会社が申請をサポートするケースもあるため、契約前に対応範囲を確認しておくと安心です。
長期優良住宅とZEHは、目的が異なる制度・基準であり、どちらか一方を選ぶものではありません。
長期優良住宅は住まいを長く良好に使うための制度、ZEHはエネルギー収支をゼロに近づける住宅を指します。
両方の基準を満たす住まいも建てられるため、片方を諦める必要はありません。
住宅性能を高めて補助金や税制優遇を漏れなく受けたい方は、申請実績の豊富な工務店に相談しましょう。

HOKUSHIN(北伸建設株式会社)は、地元山梨県北杜市を中心に、「居心地のよい住まい」を届けたいという想いで、お子さまのいるご家族からセカンドライフを考える方まで、誰もが健康的に暮らせる家をご提案しています。
現在は、2つのモデルホーム「自然素材たっぷりでやわらかな住み心地の家」「365日どんな季節も床から快適な家(全館空調の家)」を軸に新築事業を展開中です。
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【モデルホーム】
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勾配天井や薪ストーブを設けるなど、木のぬくもりを活かした家です。長期優良住宅に対応しており、住まいの耐久性や省エネ性も高めています。


北伸建設 専務取締役 秋山龍也
資格:
一級建築施工管理技士/二級建築士/宅地建物取引士
山梨県北杜市を拠点に、創業48期目の北伸建設で自然素材を活かした注文住宅を年間約10棟手がける。
家族一人ひとりが健やかに暮らせる“体に優しい住まい”を理念とし、無垢材を活かした「雨楽な家」を採用。
三児の父としての実体験をもとに、30年後も「建ててよかった」と思える家づくりを追求中。