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2026/09/10
長期優良住宅は、家づくりの費用が膨らんだり、申請の手間がかかったりする点から、いらないという声も聞かれます。
必要性を判断するうえで、申請費用や計画する住宅性能、使える優遇制度、維持保全の負担を比較することが大切です。
そこで本記事では、長期優良住宅がいらないと言われる理由と、採用することで得られるメリット、家を建てる際の注意点について解説します。
長期優良住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
このコラムを読んだら分かること

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅のことです。
建築と維持保全の計画を作成し、所管行政庁へ申請して認定を受ける仕組みになっています。
認定を受けるには、以下のような基準を満たす必要があります。
ここで、あらかじめ押さえておきたいのが、申請のタイミングです。
新築の認定を受ける場合は、着工前に申請する必要があります。
建築行為を伴わない既存住宅にも、2022年10月から認定制度が設けられています。
ただし、完成後に新築と同じ手続きをすればよいという意味ではないため、新築時の取得を希望する方は設計段階で住宅会社へ相談しましょう。
長期優良住宅の細かな条件や考え方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ここでは、長期優良住宅がいらないと言われる理由を5つに整理しました。
長期優良住宅が不要だと感じる方の意見を確認し、家づくりの判断材料にしてください。
長期優良住宅の認定を受ける場合は、住宅の工事費とは別に申請関連費用がかかります。
また、認定を受けるには、建築と維持保全の計画をまとめた書類を作成し、所管行政庁へ提出する必要があります。
このとき、見積もりに上乗せされるのが、審査手数料と書類作成を担う住宅会社への手数料などです。
費用に含まれる業務は会社によって異なるため、仕様変更の追加費用と申請手数料をそれぞれ確認しましょう。
住宅会社には、担当する業務、費用、必要期間を見積もり時に説明してもらうことが大切です。
前述のとおり、認定の申請は着工前に行う必要があります。
ただし、着工前に必要なのはあくまで申請手続きであり、認定が下りるまで一律に着工できないという意味ではありません。
また、申請書類の準備や審査で求められる修正によっては工期に影響する恐れがあるため、着工時期は申請先と住宅会社の担当者に確認してください。
打ち合わせでは、仕様を確定する日と申請予定日を工程表に入れ、変更が生じた際の連絡先も事前に決めておきましょう。
意外と知られていないのが、認定を取得して終わりではないという点です。
国土交通省によると、認定を受けた方は工事完了後、維持保全計画に基づいて定期的にメンテナンスを実施する必要があります。
建築と維持保全の状況については記録を作成し、保存しておかなければなりません。
さらに、所管行政庁から状況の報告を求められる場合があります。
維持保全が適切になされていないと判断されると、是正指導や改善命令を受け、命令に違反した場合は認定を取り消されることもあります。
点検の対象項目や時期、記録方法はについても、事前に確認しておきましょう。
2025年4月から、すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務付けられました。
省エネ基準を満たすことと、長期優良住宅として認定を受けることは同じではありません。
一般的な新築住宅にも建築基準法による耐震性などの基準があり、長期優良住宅だけに安全性の基準があるわけではありません。
長期優良住宅は省エネ性能に加えて、劣化対策や維持管理のしやすさなど複数の項目で基準が設けられています。
見積もりを比べるときは「基準に適合」という言葉だけでなく、断熱等級や耐震性を示す書類と、点検の計画を項目ごとに確認することが大切です。
長期優良住宅には、住宅ローン控除や登録免許税・不動産取得税・固定資産税での優遇が用意されています。
税目によって適用条件と手続き時期が異なり、所得や借入条件によっても受けられる効果が変わります。
優遇があるという説明だけで判断せず、認定を受ける場合と受けない場合の負担額を、適切に比較することが大切です。
ご自身が実際にどのような制度を活用できそうかを確認したうえで、判断する必要があります。
申請の具体的な流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ここでは、長期優良住宅を採用する4つのメリットを解説します。
どのような利点があるのか、順番に見ていきましょう。
省エネ基準の義務化は、あくまでエネルギーの使い方に関する基準です。
一方で長期優良住宅は、地震への強さ、構造の劣化対策、配管の点検や交換のしやすさまで含めて基準が定められています。
このうち劣化対策や配管まわりは、完成すると壁や床の内側に隠れてしまいます。
住み始めてから確かめようとしても、簡単には見えません。
だからこそ、第三者の認定という形で確認できることに意味があります。
実際に住み始めてからの維持管理に活かせるように、認定通知書だけでなく、設計図書や維持保全計画の保管場所も決めておきましょう。
山梨県北杜市のような寒冷地では、認定の有無にかかわらず、地域の気候に合った断熱性能と空調計画を具体的に詰める必要があります。
長期優良住宅の基準には省エネ性能も含まれるため、認定を目指すことで、暮らしやすさに直結する性能を計画の初期段階から考えられるのです。
寒さへの備えを後回しにできない仕組みにできることが、寒冷地で認定を取るメリットになります。
実際に北伸建設では、冬はマイナス15℃以下まで冷え込む北杜市で、長期優良住宅の平屋を手がけています。
寒冷地での長期優良住宅の暮らしに関するお客様の声と施工事例は、こちらからご覧いただけます。
▶︎▶︎▶︎お客様の声【冬はー15℃以上。寒冷地の平屋(長期優良住宅)】へ
長期優良住宅は、住宅ローンの金利引下げを受けられる場合があります。
国土交通省が優遇制度として案内しているのが、住宅金融支援機構の【フラット35】Sです。
地震保険料の割引は、耐震等級などの要件と確認書類によって判断され、長期優良住宅という名称だけで一律に決まるものではありません。
なお金利の引下げは返済の全期間ではなく、当初の一定期間に適用されるのが一般的です。
住宅ローンを組む際は、手数料や団体信用生命保険の条件も含めて比較しましょう。
将来、家を売るときやお子さまへ引き継ぐときには、その家がどんな性能で建てられたのかを相手に伝えることになります。
認定を受けていない住宅でも、住宅性能評価書などで性能を示す方法はあります。
長期優良住宅が違うのは、建てたときの性能に加えて、住み始めてからの手入れまで書類で示せる点です。
所管行政庁の認定通知書は、耐震性や劣化対策、省エネ性能まで基準を満たした家であることの証明になります。
さらに、認定後に義務づけられている点検と記録が、そのまま維持管理の履歴として残ります。
中古住宅は築年数や見た目で判断されやすいため、こうした書類がそろっている家は、買い手や次の住み手にとって安心材料です。
ただし、売却価格は立地や需給、建物の状態にも左右されるため、認定があれば必ず高く売れるという意味ではありません。

ここでは、長期優良住宅を建てる際の4つの注意点について解説します。
長期優良住宅の認定申請は、原則として着工前に行う必要があります。
間取りが固まってから「やはり取得したい」となると、仕様の変更と再検討で時間が余計にかかります。
土地が決まり、間取りの打ち合わせに入る段階で方針を決めておきましょう。
引き渡しの希望時期がある場合は、そこから逆算したスケジュールを住宅会社と共有しておくと安心です。
判断に迷う場合は、希望する間取りや性能を明確にしたうえで、認定を受ける案と受けない案の費用内訳を出してもらいましょう。
申請にあたってのスピード感や安心感は、依頼する住宅会社によって大きく変わります。
認定申請を数多く行っている会社であれば、必要な書類や審査の流れを把握しているためです。
打ち合わせでは、これまでの認定実績と、申請にかかる期間の目安を聞いてみてください。
はじめて申請する会社の場合、書類の準備に時間がかかったり、想定していなかった手数料が出てきたりするケースもあります。
あわせて、申請費用が見積もりのどこに含まれているかも確認しておきたいポイントです。
認定後に義務となる維持保全は、申請時に提出する計画の内容がそのまま基準になります。
どの部位を、いつ点検するのかを、契約前に確認しておきましょう。
このとき、点検を自分で手配するのか、建てた会社が定期的に案内してくれるのかも聞いておくと安心です。
点検の考え方は部位によって違いがあり、屋根・外壁・給排水の配管では見るところが変わります。
記録の保存についても、書式やまとめ方を教えてもらえるかどうかで、住み始めてからの負担が変わります。
長期優良住宅では、国や自治体の補助金を利用できる場合があります。
過去の補助金対応実績だけで判断せず、建築する年度に募集される制度と申請対応の可否を確認しましょう。
補助金には申請の期間や予算の上限があり、着工前の手続きが必要なものもあります。
また、税制優遇は、税目ごとに手続きが異なるケースがあるため、税務署や自治体、登記を担当する専門家にも期限や必要書類などを確認しましょう。
制度ごとに窓口と時期が違うため、早い段階で確認しておくと取りこぼしを防げます。
性能の高い住まいを実際に体感したい方は、北伸建設のモデルホームへお気軽にお越しください。

最後に、長期優良住宅に関するよくある質問に家づくりのプロの視点でお答えします。
住み替え予定の有無だけでは、取得すべきか判断できません。
短期間で売却する場合でも、認定や維持保全記録を購入希望者へ示せる点は比較材料になります。
申請関連費用と性能向上の費用、実際に使える優遇、維持保全の負担を比べて判断しましょう。
長期優良住宅の認定は義務ではないため、取得せずに家を建てることもできます。
認定を受けないからといって、断熱性や耐震性の高い家を建てられないわけではありません。
迷ったときは、認定を受けるための追加費用と、補助金や税制優遇で得られるメリットを比べてみましょう。
そのうえで、入居後の点検や記録の保管を無理なく続けられるかを考えると、必要性を判断しやすくなります。
認定を受けたあとでも、取り消されることはあります。
例えば、計画どおりに点検や補修を行わず、行政からの改善命令にも従わなかった場合は、認定を取り消される可能性があります。
認定後は、決められた時期に点検を受け、必要な補修を行い、その記録を残しておきましょう。
点検の時期や依頼先が分からなくならないよう、引き渡し時に住宅会社へ確認しておくことが大切です。
長期優良住宅の認定を受けなくても、条件を満たせば利用できる補助金があります。
例えば「みらいエコ住宅2026事業」では、長期優良住宅だけでなく、ZEH水準住宅なども補助対象に含まれています。
ただし、住宅の性能だけでなく、世帯の条件や申請期限なども確認が必要です。
予算の上限に達すると受付が終わる場合もあるため、家づくりの計画段階で、利用できる制度と受付状況を住宅会社に確認しておきましょう。
2026年に使える補助金や申請の流れについては、下記の記事で詳しく解説しています。
長期優良住宅がいらないと言われる理由は、申請の費用と時間・着工スケジュールへの影響・認定後の点検と記録・省エネ基準義務化による必要性の分かりにくさ・税制優遇の実感しにくさの5つに整理できます。
認定の必要性を判断するには、性能向上の費用と申請費用を分け、ご自身が使える優遇や維持保全の支援などを適切に比較することが重要です。
新築時の認定を希望する場合は、着工前の申請が必要なため、設計の初期段階で住宅会社に相談しておきましょう。
認定を受けない選択をする場合も、建築地に合った断熱性・耐震性と、将来の点検・補修の計画は欠かせません。
判断に迷ったときは、認定の実績がある工務店に相談してみてください。

HOKUSHIN(北伸建設株式会社)は、地元山梨県北杜市を中心に、「居心地のよい住まい」を届けたいという想いで、お子さまのいるご家族からセカンドライフを考える方まで、誰もが健康的に暮らせる家をご提案しています。
現在は、2つのモデルホーム「自然素材たっぷりでやわらかな住み心地の家」「365日どんな季節も床から快適な家(全館空調の家)」を軸に新築事業を展開中です。
長く快適に住み続けられる長期優良住宅を、北伸建設と一緒に考えてみませんか。
ご相談では、認定を取るかどうかの判断、スケジュールの組み方、補助金と税制優遇の使い方まで、ご家族のご要望にあわせて整理できます。
ぜひお気軽にご相談ください。
【モデルホーム】
・365日どんな季節も床から快適な家(全館空調の家)
パッシブデザインを取り入れ、全館空調で家中どこにいても快適な温度を保てる住まいです。平屋のような暮らしやすさを追求した半平屋など、新しいスタイルもご提案しています。
・自然素材たっぷりでやわらかな住み心地の家
勾配天井や薪ストーブを設けるなど、木のぬくもりを活かした家です。長期優良住宅に対応しており、住まいの耐久性や省エネ性も高めています。


北伸建設 専務取締役 秋山龍也
資格:
一級建築施工管理技士/二級建築士/宅地建物取引士
山梨県北杜市を拠点に、創業48期目の北伸建設で自然素材を活かした注文住宅を年間約10棟手がける。
家族一人ひとりが健やかに暮らせる“体に優しい住まい”を理念とし、無垢材を活かした「雨楽な家」を採用。
三児の父としての実体験をもとに、30年後も「建ててよかった」と思える家づくりを追求中。